青い二つ葉
むかしむかし、あるところにトトとカカとあって、それに娘が一人いました。
カカはあとカカで、娘をいつもいじめていました。
トトは漁師で、いつも海に出て魚をとっていました。
あるとき、カカは水をくむ桶の底に一寸ぐらいの穴を三つほがして、その桶で水を汲めと娘にいいつけました。
何も知らない娘は、朝から晩まで、一生懸命汲みましたが、水がたまるはずがありません。
「おまえはまだ水くみもでけんとか」
と娘はカカからひどく叱られて、打たれました。
あるとき、今度は、
「おまえは青い二つ葉をとってこい」
といいつけられました。
「青い二つ葉とは何のことか」
と思って、心配しながら人にも聞いてみましたが、だれも知っていません。
そこで泣く泣く、一人、海辺をトボトボと歩いていました。
すると、向うに船が見えました。
「おうい、向うに見えるはトトさんじゃないかあ」
と娘が叫ぶと、
「おうい、向うに見えるはお花じゃないかあ」
とトトが答えました。